地鶏っていう言葉の響きは、なんか美味しそうで、心が躍ってしまいます。
焼き鳥などでも塩だけでカリッと焼いてもらって、噛みしめると肉汁がジュッと 出てきて、たまらない響きがあります。
しかしながら一般のお客様が地鶏を買い求める場合、様々な種類と価格帯があり、 さっぱり分からないのが現状ではないでしょうか?
地鶏の「地」そのものから連想すると、地元の鶏?
または、地鶏とは地面で放し飼いにした鶏でしょうか?
確かに地面で放し飼いに して飼っている鶏もいますが、それだけではないようです。
またこれは一般論ですが、牛肉の場合などは特に、高級な肉ほど柔らかいということが世間一般に認める常識です。
和牛などは、しゃぶしゃぶ、すき焼きなど、口に入れるととろけるような感触が絶賛されもてはやされています。
むしろ我々業界にいると、最近の和牛は味が薄くなったのかな〜?などと思ってもいます。これは裏をかえすと、万人向けの癖のない味に変わってきてることですが
相変わらずとろけるような肉が高級なのは、代わりのない事実です。
地鶏はどうでしょうか?むしろ一般のブロイラーよりも歯ごたえがあるのが「事実」 です。
このことからも、鶏は一般的には、柔らかい鶏を求めて飼育されている訳ではなく、美味しさを求めて飼育されてるんだと思います。
一般には地鶏はジューシーでコクがあり、だからある程度の弾力とはごたえがある。それは鶏の種類も関係しますが、飼育日数で差がまた美味しくなるんだと思います。
肉食文化の歴史を振り返っても、鶏は古くから食べられていました。
和牛は、農耕牛で使われていましたから、食べるのなんて考えられなかったのでしょう。
牛肉は高級なほど柔らかさを求めるのに対して、鶏は高級なほどある程度の歯ごたえが出てくるのとは、まさに対照的です。
さて、「地鶏」の規定を農林規格で参照したところ、在来種の血統を半分以上持っていることらしいです。
在来種とは、コーチン、比内鶏などです。
やはり血統がいいと味もいいんでしょう。
いずれにしても、今、生ビールの真っ盛りです。ジューシーな地鶏の焼き鳥で一杯、後は何も要らないくらいの気分にさせてくれます。 |