◆ラム肉と羊肉マトンの違いと美味いレシピと食べ方とは?
「ラム肉 羊肉」は世界で一番食されている食肉です。
ラム肉
羊肉は、食用としては牛肉豚肉よりも全世界的に飼育されています。
世界で一番食べられている食肉は、ラム肉とマトンではないでしょうか?
羊肉とラム肉の美味しい料理で世界をつないでいきますと、アジアからヨーロッパまでラム肉、マトン街道ができてしまうそうです。
まさに中華料理からモンゴル料理、インド料理、アラブ料理、トルコ料理、ギリシャ料理、イタリア料理、フランス料理、スペイン料理、イギリス&アイルランド料理など挙げたら枚挙にいとまがありません。
では、日本はいかがでしょうか?日本では羊肉料理といえばジンギスカン料理があまりにも有名です。
羊肉であるマトンの需要は、一般的な食肉があまり普及しなかった時期に、北海道を中心としてジンギスカン料理が出来上がりました。
廉価で輸入さえる羊毛種のマトンの肉をいかに柔らかく美味しく食べることができるか?を研究するうちにタレが研究され焼肉としてもごちそう感があるジンギスカンが広まっていきました。最近ではジンギスカンはより肉質の良いマトンはもちろん、ラム肉の骨付きロースなど高級部位も最近では使われています。
羊は成長段階でラム(仔羊)とマトン(成羊)に分けられ、特にマトンの脂身には特有の強い香り(フレーバー)があります。特に綿羊種の老羊のものだけが日本に先駆けて輸入された時代背景があり、その羊とラムを比べた場合に、マトンはクセがあり臭いけど、ラムはクセが少ないと言われるようになったと推測されます。羊をよく食べる国はマトン肉をよく好みますし、羊のフレーバーを好みますし、フレーバーが良く合う味付けがされています。
一方、ラム肉(仔羊肉)は、フレンチやイタリア料理では欠かす事の出来ない高級食肉です。アニョードレなどの乳飲み仔羊や、海岸に生育する草を食すフランス産のプレサレは、超高級ラム肉として世界中で有名になっており、春になると世界の食通がプレサレを目当てにフランスに訪れるほどです。
このように羊肉は、料理によって、産地や国によって、そして飼育期間によってさまざまな食の広がりを見せています。では、ラム肉とマトンの違いをみていくことにします。
◆ラム肉と羊肉マトンとの違いって何?
乳飲み仔羊肉(ミルクラム)
生後2,3週間から、2,3ヶ月程の乳しか飲んでない仔羊を指します。フランスではアニョードレと呼ばれ、珍重されています。
肉は軟らかくほんのりとミルクの香りがして美味です。一頭3kg前後での流通になります。
ベビーラム
ベビーラムは生後6ヶ月程の仔羊を指します。1頭が10kg前後の枝肉です。肉はクセが無く柔らかで美味。一頭単位での流通です。
ラム肉(仔羊肉)
ラムは生後一年未満の仔羊で、まだ永久歯が生えていないものを指します。肉質は柔らかく肉色も薄く香りも少ないのが特徴です。マトンに比べて脂身の癖もあまりありません。日本で流通している羊肉の大半がこのラム肉になります。オーストラリア産とニュージーランド産が主な産地になります。ラム肉は部位ごとに冷凍とチルドで流通し販売されています。
ホゲット
ホゲットは生後2年未満の仔羊で、別名ヤングシープとも呼ばれます。下顎に2本の永久歯が生えたところでラムとは区別されます。ラムとマトンの中間にあり生産量が少ないため、ほとんどが生産国内で消費されます。
マトン(羊肉)
生後2年以上の永久歯が8本生え揃った成羊をマトン(羊肉)と呼ばれます。食肉加工原料及びジンギスカン焼肉用として輸入されたり、枝肉で輸入されています。 マトンを大別しますと、羊毛用種と、肉用種があります。
【羊毛用種】
食肉加工原料は主に羊毛用の老羊が多く、日本に最初に輸入されたのがこの種類です。いわゆる「メリノ種」です。
【肉用種】
他には肉用種のマトンがあります。サフォーク種、サウスダウン種、またはそれらの交雑種です。十分な旨味とコクがあり、香り高いフレーバーは、洋食を初め、焼肉やジンギスカンなどさまざまな料理に合います。 エスニック料理などもラム肉より羊肉を多く使うようです。 肉質の良いものは1頭単位で枝肉で輸入され解体されて販売されております。数年ほど前に「幻のマトン」として話題になった「ニュージーランド産MFマトン」も同じニュージーランド産の枝肉で流通されるマトンです。近年ラム肉の増加に伴い、質の良い肉用種のマトンがそろいにくくなっているのが現状です。
◆生産国によるラム肉(仔羊肉)の特徴について
≪オーストラリア産≫
生後6〜8ヶ月のものが出荷されます。ニュージーランド産に比べてロース芯が太いのが特徴です。羊の種類は主にメリノ種やドーセット種とメリノ種を交えた雑種が多いです。
≪ニュージーランド産≫
生後4〜6ヶ月で出荷されるため、各部位が小さいことが特徴です。ロース芯も小さいので、チョップにしたときのコストを抑える事が出来ます。脂肪も比較的薄いので、焼肉用のロールに向いてます。比較的肉用種が多く、サフォーク種、サウスダウン種、ドーセット種などかそれらの雑種が多く、オーストラリア産のラム肉に比べて肉の味が濃いのが特徴です。
≪アメリカ産≫
穀物飼育により生後8ヶ月で出荷されるものがあります。ラムの範囲で最大限に大きく飼育されるので、各部位も大きくロース芯には脂肪交雑も見られるものもあります。
≪フランス産≫
様々な仔羊を産出しています。アニョ―と呼ばれるラムや、アニョードレと呼ばれる離乳前のラムなどです。アニョードレはミルクラムとも呼ばれ、大変高価です。ラムは産地により肉質・香りに違いがありますが、中でもノルマンディ産のプレ・サレは塩味のある牧草を食べて育つもので、大変珍重され、高価です。
◆ラム肉の部位別調理法
●ステーキ料理・・・コートレット(骨付きロース)ノアゼット(鞍下肉)テンダー
ラム肉の中でも特に肉質が柔らかく、いちばん高価な部位。火の通し方は あくまで、ミディアムレアをお薦めします。また鞍下肉などは脂がほとんど無くサッと火を通して、その後余熱で中心まで火の入りを持っていくような調理が必要になってきます。
>>ラム肉やマトンステーキのレシピとレビュー
●焼き肉料理・・・ロース、肩ロース、ボンレスレッグ、ボンレスショルダー
ジンギスカン料理の定番商品です。ジンギスカンほど、焼き方のうんちく・タレの種類・食べ方の方法・などこだわりのある料理は珍しいかもしれません。肩ロースはジンギスカンの中でもロースとならんで高級部位です。ボンレスレッグ、ボンレスショルダーなどは、カットの仕方ではローストラムや、カバブ用の角切りなど柔らかくとれる部位もありますので、さまざまな料理に利用できます。
>>ラム肉やマトンの焼肉料理のレシピとレビュー
●ロースト・・・ボーインレック・ボンレスレック・ラムラック
たっぷりの香草を使い前日からマリネ漬けをして、仕込んで置いたものをじっくりと焼き上げたものです。パーティの演出にはピッタリの商品です。カービングサービスでは定番のものとして定着しております。じっくりとローストしている仔羊の肉汁で野菜類(特にポテトなど)を焼き上げると仔羊の旨味を含んで 最高のものとなります。
また、ランプの部分は塊でローストしたりステーキでも十分柔らかく美味しく頂けます。
>>ラム肉やマトンのロースト料理のレシピとレビュー
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◆お薦め!のラム肉羊肉料理
★ラム肉やマトンを使ったおすすめの料理として火鍋があります。火鍋の香辛料と羊肉のフレーバーが合わさって他の肉では得られない美味しさを醸し出します。ラム肉のスライスはもちろん、ラムの挽肉を使ったミートボールや、ラムのせせり肉を使った肉などを入れて、それぞれの美味しさを味わってみてはいかがでしょう。
>>火鍋のレシピとレビュー
★ラムカレーは手軽に出来るラム肉の煮込み料理!
インド料理などスパイスを多用する煮込み料理はチキンか羊肉が主流です。本場の味と雰囲気を出したいときに是非ラム肉をお使い下さい。ラム肉のフレーバーがカレーのスパイスとの相性が良く美味さを醸し出します。カレー用におすすめのラム肉は、ラムせせり肉を初め、ラム挽肉、ボンレスショルダー、ラムスペアリブ、ラムの骨付きすね肉などあります。
>>羊肉やラムカレーのレシピとレビュー
★ジンギスカン以外の羊の焼肉の食べ方としてはプルコギがあります。タレは、韓国風のプルコギのタレに生ネギと生ニラを加えて食べます。ある程度既製品のタレでも、ねぎ、好みでニンニクのすった物、ゴマ油等入れると、見違えるような生ダレになります。つけダレともみタレを用意しておいて、タレに漬け込まないラム肉と漬け込んだラム肉の両方を、ホットプレートなどでサッと焼きながら食べ比べも楽しいです。キャベツやもやしやニラなどの上にある程度焼けた肉をのせることで野菜も美味しくなりますので一度お試し下さい。 |
◆ラム肉は高級食肉です
ラム肉・マトン肉における肉の香りも見直されつつあります。イタリアン・フレンチレストランなどでの肉の使用、また肉用の専用種の開発と生ラムの普及などにより、お客様のマトンに対する今までの先入観が薄れ、むしろ高級な食肉というイメージが定着しています。この為、マトン臭をフレーバーとしてとらえ高貴な香りの肉としての認知に繋がっています。
◆ラム肉の栄養価にも注目
また、細胞中の過酸化脂質の発生を抑えて、老化防止に役立つビタミンEを豊富に含みます。体内で生成することの出来ない8種類の必須アミノ酸も全て含まれています。脂肪を燃焼するカルニチンなども多量に含まれ健康的な食肉として知られています。
◆ラム肉でダイエットはいかがでしょう♪
炭水化物をとるより肉をたべてのダイエット方法がありますが、肉の中でも特に羊肉やラム肉が体内の脂肪をより燃焼させることができると話題になっています。肉の中に脂肪を燃焼させる物質=カルニチンが多量に含まれているんですね。また 、脂の融点が他の食肉より高いため(44度C)、体温で脂が溶けずに消化されにくい特徴を持っています。カルニチンの詳しい話はこちらで。 |
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