1・鳥獣をしとめた状況は?
一般の屠場で出荷される場合と照らし合わせて観ましょう。
屠殺前の家畜は敏感になっており、精神的・肉体的なストレス、疲労などが肉質に影響を与えるのです。
例えば、鹿などを丸1日かけて追って仕留めたとします。
より肉体的・精神的にも疲労、ストレスを感じてますので肉によい影響があるはずもありません。
なかには体力を使い果たして絶命する寸前をハントされる場合もあります。対照的に、ゆったりと大自然でくつろいでいる所をハントされたジビエとでは、明らかに料理の素材としての質が違ってきてしまいます。どんな状況でハントされたのか、それとなく聞けば猟師さんが教えてくれるはずです。
2・鳥獣の年齢
若齢である方が良いと思われます。一般的に、高齢になればなるほど肉質が硬くなり、旨みも落ちて
来るようです。
出来る限り情報をあつめて、調理に活用したいものです。
若齢はロティ、高齢のジビエはワインでマリネ後煮込みにする、など情報があれば、料理の仕込みを変えることが出来ます。
3・損傷箇所
高級部位がどのくらい使えるかどうかなどの判断。
取り扱い、料理法にも影響してきます。
銃弾が入ったところと出たところでは、食肉の破損の度合いが違ってきてしまいますので、要注意です。以外と入った場所を見落としがちですが、どこから入って何処に抜けたのか、立体的に想像することが
大切です。
4・どんなものを食べていたのか?
猪などは雑食ですが、主に何を食べていたのかが肉の味に少なからず影響してきます。日本の鴨と、フランスの鴨では顕かに味の違いが出てきます。
また日本鹿なども、熊笹を食べて育つ関東以北の鹿と、熊笹のない以南のしかとでは肉が違います。とれた場所・時期によって何をたべていたのか?ハントした時期が適切な時期なのかどうかなど判断して、より適切な調理法を選びます。
5・狩猟後の処置と保存
・ 狩猟後、適切な処置をしてから冷却したか?
・ いつ解体したか?(解体前に肉をねかせたか?)
・ 生肉の場合、狩猟後何日たっているか?(熟成度)
・ 冷凍の場合、凍結方法は?(急速凍結しているか)
少なくても以上の点はチェックをし、自分なりの意見を持っていることをお薦めします。
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