食肉を冷凍するポイントを押さえる事ができれば、生のお肉と同じぐらい美味しくすることができます。
ポイントは、 1. 緩慢凍結をできるだけ避ける
2 . なるべく凍りやすいように少量でパックする
3. 冷凍焼けを防ぐために肉に密着してパックをする
4 . 冷凍前の予冷を十分にする
5 . 解凍を前提に食肉をクリーンに保つ
※ここからはプロのポイントです。 6
. 食肉を真空パックする
7 . 予冷をできれば0℃近くまで完璧に行う
※ここからは専用機材を利用します!
グルメワールドの液体凍結商品はこれから以下の作業工程を経て凍結をしています。 8
. 解凍時のドリップをできるだけ抑えるために水のクラスターを小さくする
9 . 解凍後の酸化を押さえる為に冷凍前に酸化抑制をする
10 . ブライン凍結を行う(アルコールなどの液体凍結) |
それぞれについてご説明します。
1. 緩慢凍結をできるだけ避ける
緩慢凍結とは、だらだら長い時間をかけて凍結をしてしまうことです。
長い時間をかけることによって氷の結晶を大きくして肉の細胞繊維を破壊してしまいます。
解凍後はドリップが多量にあるばかりでなく、日持ちも悪くなってしまいます。
最大氷結晶生成帯とは氷のできる温度帯で、-2℃から-7℃ですが、この温度帯を
なるべく早く通過することが必要となってきます。
2. なるべく凍りやすいように少量でパックする
こちらも1.の場合と同様に、凍りやすくします。ケースなどに入れて外気を遮断したり
するのは避けなければなりません。
3. 冷凍焼けを防ぐために肉に密着をしてパックをする
冷凍の状態は非常に乾燥しやすいですので、肉に密着をしてパックをすることにより
冷凍肉からの水分の蒸発を防ぎます。
4. 冷凍前の予冷を十分にする
冷凍前の食肉はなるべく凍る温度帯に近くしておくことが最大氷結晶生成帯を
速く通過するために必要です。食材を十分に冷却することによって、庫内などの温度の 上昇を避けるためにも重要なことです。
- 意外と知られてないことですが、冷凍する温度と冷凍する前の温度の差がありすぎると 細胞繊維が破壊されてしまいます。
5. 解凍を前提に食肉をクリーンに保つ
こちらも大変重要です。冷凍をしたまま食材を使うことはまずありませんから
解凍を前提に冷凍をしなければなりません。解凍時には少なからずドリップが出ますので 食肉に雑菌が多量に付着していますと、ドリップが栄養になって、より繁殖しやすい環境を
与えてしまいます。
冷凍前に小分けにするさいなども殺菌されたきれいなタオルで肉をふき取り、常温での 扱いはなるべく少なくして肉の温度上昇を避けなければ成りません。
清潔な手で扱うことも大前提です。できれば衛生的なビニールの手袋をおすすめします。
※ここからはプロのポイントです。
6. 食肉を真空パックする
真空パックをすることによって、空気の層をなくして、より冷凍熱が伝わりやすくする効果と 冷凍後に肉が乾燥しにくくなる効果があります。またアルコールなどを使った液体凍結には
真空パックが必須です。
- 長期間真空パックになっているのは、食肉からより多くのドリップを吸い出してしまいますので 冷凍などの早めの処置が必要になってきます。
7. 予冷をできれば0℃近くまで行う
業務用の冷蔵庫の肉専用の庫内の設定温度は-1℃ぐらいだと思います。
おおよそ食肉は-2℃で凍り始めますから、その凍らない直前までの予冷は大変重要な ことです。最大氷結晶生成帯を速く通過して氷の結晶をできるだけ小さくするためです。
※ここからは専用機材を利用します。
グルメワールドの液体凍結商品はこれから以下の作業工程を経て凍結をしています。
8. 解凍時のドリップをできるだけ抑えるために水のクラスターを小さくする
9. 解凍後の酸化を押さえる為に冷凍前に酸化抑制をする
これらを同時に行う専用機材があり、それを使用しています。
この機材を使うことによって、いままでの解凍時から発生する問題点がクリアできました。
食肉は解凍時にドリップが発生しますが、それらのドリップを肉の細胞繊維に戻してやることが 可能です。水のクラスターを小さくすることによって肉の細胞繊維に吸収されやすくなります。
また冷凍時にも水のクラスターが小さいですから、氷の結晶が小さくなります。
デパックの静電気を使うことによって、酸化を抑制する効果がありますので
解凍肉の日持ちに格段の効果があります。
- こちらのデパックに冷凍前の食肉を最低10時間予冷をして、液体凍結の工程に入ります。
10. ブライン凍結を行う(アルコールなどの液体凍結)
ブラスター(風による急速凍結)フローズンとは比べ物にならないほど熱伝導にすぐれる 液体アルコールを使っての凍結をします。
どのぐらいの効果があるか?ですが・・・・・
100℃のサウナには入ることができますが、100℃の液体には入ることはできません。
-20℃の冷凍庫には入ることはできますが、-20℃の液体に入ることはできません。
※そのぐらいに液体の熱伝導は優れていまして、それを食肉の冷凍に採用します。
液体凍結の特徴としては、凍結にかかる費用が比較的安価にできることも長所だと思います。
- 液体凍結で凍らせた食肉は、その後通常の冷凍庫で保管をしますが、たとえ2年経っても 保存状態は良好です。
氷の結晶を小さくして細胞繊維を破壊させない凍結が、保存期間を延ばしています。
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