★その1(渡仏前その1)
いよいよ渡仏も明後日に迫ってきました。
必要機材等の最終チェックをしています。絶対にモバイルをしなければならないので、必須部品等2個ずつ用意をしています。
モジュラーケーブルなどよく断線しますので、これは3個用意。
回線チェックも2個用意しました。回線をチェックしてからパソコンに繋がないとモデムが故障する可能性があります。
今回、モデムとパソコンだけは、予備をもってませんのでいざとなったら現地調達です。
アジア・アメリカなどではモバイルは成功していますが、ヨーロッパになりますと勝手が違います。仏蘭西でもパリと地方ではモジュラーの形状が違うそうです。
まあ、この程度でしたら現地で調達も可能でしょう。
そうそう、忘れてはならないものにカプラーがあります。
どうしても通信をしたい人の為の「奥の手」です。猫の手ではありません。
受話器の形状と似ているのですが、受話器に押し当ててピーヒョロヒョロ〜とアナログで通信をします。フランス語日本語ありませんので最終手段ですがかなり確実に通信できます。
もっとも回りの音を拾ってしまいますので、静かな部屋でカプラーと受話器を衣類などで、防音することが必要です。
今回は変圧器を持参しますので安心ですが、パソコンなどは特にコンセントからのコードが高電圧に対応しているかのチェックが必要です。
ACアダプターは海外対応でもコードが対応してないものがありますので注意が必要です。これがもとで火災が発生・・、などシャレにもなりません。
メーカー様に早急な対応をお願いする次第です。
この際ですので、ビデオカメラの充電器が対応していてもやはりコードが対応していません。これもメーカー様早急にお願いいたします。
先日、博多のホテルでのモバイルですが、モバイル専用のモジュラーが用意されているにも関わらず、回線が来てない!?こともありますので、回線チェッカーは必須です。正常に回線が通っていればランプでお知らせしてくれます。
それと、これは常識になりつつあるテクニックですが、ホテルなどで外線に繋ぐのに0発信とかありますが、0の後にカンマを入れると一呼吸あきますので、繋がりやすくなります。場合によってはカンマを3つほど入れないと、繋がらないホテルもありました。
また、現地のプロバイダにローミングサービスで繋がるかどうか?日本からテストをする必要があります。私も2つほどのパリのローミング回線に繋ぎました。
いきなり、ローミングのバージョンアップがあり5分ぐらい海外逆モバイルをする羽目になりましたが、これで回線が繋がる確認が出来ました。
パリに行きながら国際電話で日本のプロバイダにつないでいたのでは、破産宣告をしなければなりません。(笑)旅行の前に回線テストをお薦めします。
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★その2(渡仏前その2)
飛行機はエールフランス275便 12時45分発
2時間前の集合だから、10時45分にはついてないといけない。
それより、飛行機の席順が心配だ!
エコノミーシンドロームになってしまう。(ハハ・・)
冗談はさておいて、トイレが近い私としては、どうしても通路側が・・・。
そうじゃないと安心してワインなど飲めなくなってしまう!。
これが一番心配だ。
一昨日、日暮里でのスカイライナーの乗り換えを試したら北千住から
20分では結構きつい!乗り遅れるとエコノミーシンドロームが待っている。(笑)
てなわけで、宇都宮6時10分発のマロニエ号に乗ってきた。
日曜日の高速はすこぶる空いていて8時45分についてしまった。
随分明いているので早速、両替をしよう。
そこで気がついたのだが、フランス通貨のフランが高い!
20円45銭だ。トラベラーチェックだと17円45銭.。
その差3円。1割以上の割高だ。
ちなみにドルでその差2円。100円以上で2円の差は2%以下だが、たかだか、20円で3円の差額は、15%も違ってしまう。
10万円で1万5千円も違う!
パリは私みたいな庶民の行くところではありません!?
おまけにチップ用の10フランはない。
現地では偽札がはやっていますので気をつけてください。
考えてみると現地のレストランでのカードの使用は割高になる
可能性があるが、手数料を差し引いてもカードの方が得かも知れない。
現地に行ったら早速調べてみます。
それでは又。(成田第1ターミナルより)
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★その3(機中にて)
パリまで12時間のフライトです。
現地に着くのが17時30分ですので、ホテルには多分7時頃になりそうです。先ずしなければならないのが、モバイルの設定です。
これをやるために日本から総重量5キロぐらいの機材をもってきています。
パソコン関係を入れると7キロぐらいになるでしょうか!
通信できなければそれこそ、ただの箱!になってしまいます。
いざとなったら、奥の手のカプラーに頼ります。
今回この旅のに用意したソニーのビデオが巧く働いてくれないと
どうにもなりません。
カメラも今回はリコーのGR1s1台しか用意していません。
一眼レフの場合性能は申し分ないのですが、いかにも撮っていますのスタイルでいいのかどうか?海外に行くと考えさせられます。
取材許可を取ってるところならいいのですが、明らかに許可が出ないのを承知の上で撮りたい場合もあります。
大手のスーバーなどがそうです。
規定で決まっていますからの一点張りです。
さりげなく撮りたいのは山々ですが、やはり見つかると、撮影はダメ!といわれてしまうのがオチです。
リコーのGR1sなどは、観光客が撮ってるようで見つかっても見逃してくれます。実際に中国のスーバーなどではそうでした。
今回は、パリの有名レストランの取材許可を取っています。
有名どころでは、吉野シェフの「ステラ・マリス」などがそうです。
単なるフレンチレストランの域を超えて、日本からの現地への出店を果たしました。
聞いてみたいことが山ほどあります。
日本と現地の味付けの仕方、素材の違い、現地出店の長所と短所
日本の既存のお客様が訪れてどういった印象を持たれたか?ets・・。
何処まで確信に迫れるか判りませんが、期待できます。
月曜日のディナーでの取材許可を頂いています。
その他ジビエに強いビストロと★のレストランを4軒回ります。
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★その4(機中にて)
隣に座っている方は(厳密には一つ開けて)僕の知る限り11時間30分の間1度もトイレにいってない!
私が通路側に座っているので多分間違いない。食事を2回しているし、女性であるしなどいろいろ考えてしまうが事実そうだ。
なんか飛行機向きの習慣というか身体というか、違うのだろうか。フランスで乗り換えで、スイスのジュネーブに住んでいると言っていた。
我々とは身体のできが違うのだろうか?
彼女にとっては、エコノミー症候群、なんのそのだ!。
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★その5(ホテル到着)
先ほどの便りは機中で書いたが、今はホテルの一室で書いている。
シャルル・ド・ゴール空港は寒かった。現地に誰がいるとも聞かないで飛行機に乗ってきた。
誰かいるのだろうと思いつつ、出口に向かうと現地のガイドさんが待っていた。
名前を小野さん。年は私より1歳年上。渡仏して20年!だそうだ。
画家を目指して渡仏したと言っていた。そして20年!生活している。そう、ここは、世界のパリなのだ。
最初に通されたホテルは一階の部屋。一階じゃダメ!と言ってチェンジをしてもらう。
眺めとセキュリティを考えてもここ5階がいい。部屋に入るとモバイルの設定が待っている。
明日の目覚ましも設定しなければならない。案の定目覚ましがない。時計もない。
もってきた携帯を目覚まし代わりに設定する。こちらは日本時間に合わせておく。
腕時計は現地時間に設定する。現地は日本より8時間遅い。今現在は夜中の2時20分だ。日本は10時20分ぐらいだろう。
電話回線を抜いてフランス用の回線プラグを設定する。回線をチェックするとあれ、回線がきてない!
回線チェッカーでチェックをしているが逆でも回線が来ていない!これじゃ繋がらない!ふと悪い予感が頭を過ぎる。
もう一度やってみよう。電源の場所と回線の場所が離れているので、仮ディスクにするため電源も引いてくる。プラグが支えて入らない。予備の長いプラグだけを組み合わせてOKだ。
電話回線の方はベットの下を通して、モバイル用のモジュラーを2本、と通常のモジュラーを1本の合計3本を接続する。
あいだに回線チェッカーを2個かませる。そしたら正常に回線が
反応をした。やったー!これなら、大丈夫。つながるだろう。
予備の回線チェッカーをもって来なかったらアウトだった。恐ろしいことだ。なんの為に来たのかわからなくなってしまう。
モジュラーをパソコンにつないでiPassConnect で現地のプロバイダにダイヤル。
つながった!! やった!モバイル成功です。
電話のモジュラージャックも電話との分配機になっているので優れものです。
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★その6(モバイル編)
先ほどの回線チェック機能ですが、国内でも極性が反転していることは結構あります。
これを正常に直さないと通信が出来ませんし、最悪の場合モデムを壊す可能性があるとのことです。
しかしながら海外ではライン切り替え機能のついたものでないと使えない場合があります。
今回がこれです。通常の電話回線では4本のラインの中の2本を使って通信をしますが、外側の2本を使って通信をする場合があります。これでは通常のチェッカーではうんともすんともなりません。
先々週、博多に言ったときはやはり専用モジュラージャックが反応を示さなくて調べてもらったら何と回線が来てませんでした。
このようなことも電話回線チェッカーがあれば悪戦苦闘しなくてすみます。あとはパソコンの設定に集中できるわけです。
国内のモバイルでも必須だと思います。
異国に来て回線チェッカーを説明して購入するだけの語学力があれば結構ですが、それとて専用のショップに行かねばならず、貴重な時間を無駄にしてしまいます。
何はともあれ、回線が通じました!。旅の支度は迷ったらもってくな!使い回せ!とか言いますが、こと海外モバイルに関しては、「迷ったときは持っていけ!」だと痛感しました。
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★その7(パリの生活)
パリの一般人は、我々日本人が考えるほど裕福ではないとガイドさんが言ってました。
一般的にまだ、ガチガチの身分階級制度が残っているそうです。
貧富の差は激しく、ワインを飲むのさえお客様が来たとき!のご家庭が沢山あるとのことです。
一般の方の給料は13万円前後でしょう。それでも生活できるのは、食材をはじめとして生活必需品が安く買える土壌があります。
しかしそれも、高級品となると一変します。食材で言えば・キャビア・フォアグラ・トリュフのたぐいです。
地元のブルジョアを除いて、パリの“星”がつく高級レストランの一番のお客様は、スイス人です。そして2番目は日本人とのことです。
しかしながら日本人に関しては、ごく一般のお客様も★に入ってくる(私みたいに)そうです。
そうそう、地元の女性は、ヴィトン・シャネルなど一つも持ってない方が多いそうです。
今回、空港からパリに入るとき異常に混んでいるとガイドさんが言ってました。
フランスでは、クリスマス休暇が約1週間あり、郊外に行く人、パリに来る人が、昨日大移動しました。異常な混みようです。地方の資産家はクリスマスをパリの一流ホテルで過ごします。
世界各国の金持ちもクリスマスから正月をパリで過ごそうとやってきます。
今年はテロの影響ですこぶる少なく、三つ星のレストランでもすぐ予約がとれると言ってました。
こういった事情からパリのクリスマス1週間前ほどから、最高の食材がフランスの地方から、また各国から集まってきます。
食材屋としては、この時期に最高の食材を見ていないと、ダメと思います。
また、ジビエなどは特にこの一週間に集中します。ほんとは1ヶ月前のベガスもレストランで正味したいと思うのは贅沢でしょうか?是非実現したいものですね!。
きょうの夜は、吉野シェフの「ステラ・マリス」に行ってきます。念願の取材許可が取れました。
ご期待下さい。
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★その8(クリスマス症候群)
地下鉄の通路で新聞をちぎっては投げちぎっては投げを繰り返す若い女性。
地下鉄の構内で大きな声でオペラをうたっている男性。
飛行機の中でスキップを踏んで踊っているスチュワーデス。
自己主張の国ならではの光景でしょうか。または、クリスマスが近くなるとかかる症候群かも知れません。
基本的にクリスマスは家族単位で過ごします。1人になってしまう寂しさに耐えきれない人が毎年「症候群」にかかるというのです。
ホテルの朝食のレストランで携帯電話の呼び出し音が鳴り響いている。
何とアメリカ人がレストランの電源を借りて充電してるではないか。さんざん鳴った後ハロ〜とか言ってしゃべっている。その男性はレッツゴーとか言って中年の団体を率いてレストランから去っていった。サンキューベリーマッチとみんないいながらだ。
日本に来てマクドナルドに群がるアメリカ人団体。なぜかジーパンを履いている。
こんな光景が一昔前にあったが、ヨーロッパでも少しも変わっていない。そして、ボンジュールの一言もない。
パリの消費税は19.6%だ。あるレストランシェフがフランスは左よりの政権になったので
税金が高くて儲からない。フランス料理にとっても有能なシェフは海外にいってしまう。と言っていた。
かつて中国と香港が別れていたとき一番美味しい中華はどこか?と聞かれると香港に集結していると誰かが言っていた。有能な料理人はお金のもらえるところに集まってしまうという。
1国の税制によって今後のフランス料理の行く末が決まってしまうとしたら、大いに考えることだ。
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★その9(ステラ・マリス)
今、ステラマリスより帰ってきました。夜中の2時少し前です。
お店には、1時20分までマダムとお話をしながらいました。おみやげをもらったり今度機会があったら、パリから500キロ離れた牧場に行こう!などと誘っていただき大変光栄でした。
予約の時間が20時で予約してあり、入ったのが20時30分ですからおおよそ5時間近くはステラマリスにいたことになります。
仏蘭西料理店の営業時間云々考えるとおそらくこの時間帯まで営業している日本のレストラン自体が非常に少ないと思われます。
パリの方たちは食事に入る時間が少し遅いとはいえ、午前1時の針が回るまで食事をして、レストランは、お客様に満足して頂くわけです。
ステラマリスのマダムのもてなしの時間をたっぷりと堪能しました。
おお〜と、マルシェに行く時間なので失礼します。
パリの肉屋さんと待ち合わせをしています。
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★その10(パリのおすすめホテル)
今回の旅は、ホテルでの調理が出来るよう、レジデンスホテルをとりました。部屋もまあまあ広く、みなさんにもお勧めです。
スーバー・食肉店で購入した新鮮な食材を使って料理が出来るのは、業界の人にとってはメリットがあると言えます。
しかしながら、あいだ3日間での取材・仕事を分刻みでこなしながら、部屋に帰って深夜調理をすることは、結構ハードです。また、胃袋的にもかなりきついものがあります。
今現在、シャルルドゴール空港からこのレポートを書いていますが、ちなみに今朝のメニューは仔牛のステーキに、ミルクラムのTボンステーキと・鶏と季節野菜のスープにパン・カフォオレです。
朝9時30分に出発で空港まで向かう前にこのメニューを食べて、その前にバスチーユの朝市を地下鉄に乗って取材をしてきています。結構ハードです。朝8時頃のパリはまだ暗く、終始寝不足の私にとっては、朝か夜か判らなくなっています。
また、パリの友人達と別れる晩、2つ星のレストランで食事をしてちょっぴりセンチメンタルに
なっていたのでしょうか? 今年の12月は、JCの家族親睦例会・博多での(社)日本青年会議所農畜産部会・卒業式など感傷的になることが多すぎます。
パリの友人達と別れを告げ又の再開を約束してレポートを閉じます。
※パリのスーパーには様々な良質の食材が数多く揃っており、旅行者にとっても気軽に自炊できる環境です。
今回は、数種類の鶏・家禽類とヴィール・ミルクラムなどの高級食肉も食べたかったので、ほぼ目的の大半は達成しました。
・・・今回自炊にて食したもの・・・
プーレのロースト
旨味、コク、味わいとまさに三拍子揃ったフランスの鶏です。
このクラスが何十種類といるわけですから、まさに恐るべしフランス鶏です。
適度な歯ごたえと、ジューシーな食感!濃縮した肉汁が美味です。
この鶏の5倍以上の価格の鶏まで揃っています。たかが鶏ではありません。
ブロイラーの延長線上に考えていたのではこの旨さを見失ってしまいます。
フランスは正に鶏天国です。
プーレと仏蘭西野菜のスープ(フランスなんだから当たり前か!?)
(1羽分の鶏ガラ使用)野菜はセロリ、小玉葱、ジャガイモ、ポアロ、人参、ローリエなど。
ビジョンのロティ
癖もなく美味です。鴨より軽くいただけるくらいです。
肉に甘味があって美味しいんです。骨まで全て食べ尽くしました!。
飼育ものは上品な味で、野性味はありません。
ヴィール(乳のみ仔牛)のTボーンステーキ
やはり本場のヴィールは最高です。ほんのりとミルクの香りが上品さをかもし出しています。脂身も甘くておいしいです。焼きすぎに注意です。
日本でもBSE対策としては最適な牛肉と思いますが、なんと言っても食べるものが決まりきっているのですから・・・。
ミルクラム(アニョードレ)のTボーンステーキ
ラムといっても癖はなく、とても上品な香りがあります。特にフィレの部分は絶品です。
今回は現地カットでTボーンからバラまでのちょうど半丸が輪切りになっている状態のものを購入しました。(こういったカットもスーパーで売っています。)
バラの部分をよく焼くと脂身の部分が絶品です。
プーサンのローストとポテトのコンフィ
(食肉店で購入)
プーサンは雛鳥だけあってとても柔らかジューシーです。
日本のブロイラーのような臭みは全くありません。また、このポテトの旨みといったら…。
ロースターの中で作られるいわば副産物といっても良いものですが、鶏の脂とバターが程良くしみて、素晴らしく美味しい!これを食べる事だけをを目的にパリに出かけてもいい…といっても過言ではありません!?
味付けはおいしい塩胡椒(ミネラルハーヴェスト塩を持参)で十分です。
今回は素材の持ち味を賞味することが目的ですから、シンプルな程良いのです。
そして毎日昼・夜・レストランで食事をしての上の事ですから、なるべく胃に持たれないように配慮が必要です。ワインとブランディーで流し込んでいました。
今回、あいだ3日間の短い滞在で、ジビエを5食ぐらい食べてますから、身体にとっても胃にとっても、相当なもんです。ハイ。
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★その11(究極の鶏)
フランスで見ました、見つけました!究極の鶏肉です。
1羽日本円に換算しておおよそ2万円以上です。!
クリスマス時期じゃないとお目にかかれないかも知れないものです。
その正体はブレス産のプーレです。通常のブレス産のプーレは、1キロ100フラン以上ですが、(それでも他の鶏の2倍)究極のプーレは1キロ295フランです。
通常の丸鳥と比べておおよそ6倍ですね!凄い価格です。現地では希少価値だけでは絶対に価格が上がることはないと断言できます。価格が高いことは、それだけ品質に定評がある拠です。シャポンといい雄鳥を去勢して肥育した鶏です。脂の旨さには定評があるとのことです。
農家も通常より、クリスマスにかけて生産を強化させて高級品を市場に送りだしてきます。
フランスは農業大国です。そして鶏肉は世界一です。
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★その12(究極の親子丼)
日本とフランスは世界でも卵をよく食べ、卵の食中毒も多い国です。のっけからやな話ですが、裏を返せばそれだけ卵の美味しい食べ方を知っている民族といえます。
そういう私も2つ星のレストランで、半熟の黄身のソースとトリュフの真っ黒のソースを半々に混ぜて食べてきましたので、美味しい食べ方も少々判っているつもりです。
現地の日本の方に、「卵が美味しい!鶏が美味しい!」と言ったら、「そうでしょう!私たちもそう思います。との返事。
そこで今度、渡仏したときには、究極の親子丼をつくるぞ!と宣言をしました。
醤油、お米などあまり良質なものがないパリ市内では日本から持参をして卵と鶏肉をフランスで調達をする。
究極の親子丼の完成です。鶏と卵はずば抜けて美味しいです。
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★その13(牛肉のBSE対策は?)
フランスの牛肉のBSE対策には特徴があります。96年の騒動の時は牛肉販売量が小売りベースで7%の減少を示しましたが、2000年10月以来の騒動では実に16%の大幅減を記録しました。
(2001年1月から8月期を前年同期で比べた場合)
また、小売価格の上昇と、販売量の減少が同時に起きたのも今回の特徴であります。
これは、販売量の減少を牛肉の小売価格の上昇で補うことを生産者から販売者までが選択した結果です。
その結果、消費者にどう写ったのかというと、牛肉の生産者の顔が見えて、どんな肥育をしてどんな飼料を与えたのかを一目瞭然で判るようになりました。
この結果、スーパーなどの量販店より、むしろ専門店を消費者が選択しました。
相変わらずスーパーは安売りをしてますが、専門店は消費者とのコミュニケーションを選択して安全性を獲得しました。
余談ですが、フレンチでかつて頻繁に使用した仔牛のリードヴォーは、フランスでは販売禁止措置がとられています。
フレンチでの確固たる素材として君臨したリードヴォーが今は販売されていないのです。
複雑な感情と同時に、改めてBSEの波紋の大きさを感じずにはいられませんでした。
同国のクロイツフェルト・ヤコブ病で死亡した2人の遺族らは首相宛に損害賠償の支払いを要求するまでになっています。
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★その14(ジビエを食す)
10月ぐらいから肉屋の店頭にはジビエが並びはじめます。
現在は、鹿とか、猪などの大きな動物は、丸のまま店先に飾るのは衛生上禁止になっています。とはいえ、毛がついた小動物(リエーブルなど)と雉、野鴨などの野禽類が肉屋を飾っている風景は、秋から冬の風物詩です。
正統派レストラン・ビストロなどはこの時期に必ず2,3品メニューに載っているものです。フランス人のジビエ好きは大変なものです。
ボルドーなどのようなフルボディタイプのワインが発達したのも
ジビエのような濃い味を王侯貴族が好んで食べたのも一因かもしれません。
ジビエには代表的なものにリエーブル・鹿・プサン・野鴨・猪・などがあります。どれも正真正銘、野禽類のジビエである証拠に、食事中2度ほど鉛の玉が出てきました。
現地ではこれをコレクションで集めている方もいるということです。
玉は一般的に日本よりも、小さい玉を使用しています。
内蔵などを傷つけないよう最新の注意を払っているのでしょうか?
内蔵が傷ついているとフザンタージュが良くできませんから最初の仕入れの段階での注意が必要です。
また、よく言うことに向かってくる鶏より去っていく鶏を狙って撃つと言います。向かってくる鶏は大切なロースの部分に傷を付けてしまいますから、これは理解できることです
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★その15(取材ご協力店一覧)
今回取材に協力をしてくれた各店をご紹介します。
あいだ3日間の限られた日数での取材で、ランチを食べると3時間、ディナーで5時間弱!の充実な時間とはいえ、他の取材の時間を捻出するべく、後は分刻みの行動となりました。
ホテルに帰っても、自分の調理実習?があり、寝る間も惜しんでの仏蘭西便りです。3日間の合計睡眠時間も10時間弱の強行軍でしたが、充実した3日間でした。
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■第1日目の取材店
[ランチ]
★HOTEL SCRIBE PARIS Les Muses
ミシュラン一つ星レストラン
レストラン・レ・ミューズ
オペラ座の近くの名門ホテル スクリーブの地下1階
フレンドリーなもてなしに好感。デザートまで3時間かけての充実のランチ!
レベルは二つ星以上!ジビエ料理も多い。フランスを訪れたら是非行きたいお店。
シェフのYANNICK ALLENOは、来日の経験もある33歳の新進気鋭の今話題のシェフ。
日本人の若手コックの研修1週間から大歓迎と語ってくれた!
ジビエ料理実演を2品、ビデオ収録!
HOTEL SCRIBE
PARIS Les Muses シェフ YANNICK ALLENO
1.RUE SCRIBE-75009 PARIS
Tel 01.44.71.24.12
Fax 01.44.71.24.64
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[取材のみ]
★Restaurant Grannie レストラン・グラニエ
今回は5時の頃伺ったので取材だけをさせていただいた。
閑静な住宅街の中にあるビストロ、取材の時がちょうど2周年を迎えた日だった。
異国の地フランスで黙々と奮闘している様を、静かに語ってくれた。
彼に会いに来ただけでフランスに来た甲斐がある!となぜか思った!。
Restaurant Grannie シェフ 北村さん
27.rue Pierre Leroux 75007 Paris
Metro:Vaneau,Duroc
Tel 01.47.34.94.14
Fax 01.43.06.45.78 |
[ディナー]
★Restaurant STELLA MARIS
レストラン・ステラ・マリス
日本人シェフの金字塔だ!今回は、取材日と食事の日を分けて訪れた。
吉野シェフは気さくな中に鋭い眼光が印象的だった。牛の仕入れもパリから500キロ離れたところの生産者と直接交渉して仕入れをしている。ビデオも30分収録!
ディナーを20時30分に訪れて、店を出たのが午前1時20分!だった。マダムのきめの細かいもてなしも印象的だ。
Restaurant STELLA MARIS シェフ 吉野 建さん
4.rue Arsene Houssaye-75008 Paris
Tel 01.42.89.16.22
Fax 01.42.89.16.01
e-mail: stella.maris.paris@wanadoo.fr |
■第2日目の取材店
★BOUCHERIE S.A.R.L MARIE VOLAILLES
[食肉店]
まちなかの食のアドバイザー的店主。人柄の良さもさることながら肉に対するこだわりは相当なもの。フランスの食材の良い点良くない点など話してくれた。次回は一緒にマルシェに行く約束をする。また、酒飲みの約束もしてくる。(笑)
BOUCHERIE S.A.R.L MARIE VOLAILLES
33,rue de Bretagne 75003 Tel.01.48.87.67.08
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[ランチ]
★Restaurant Le Buisson Ardent
大学の前のビストロ。平日のランチでさえ予約でいっぱいになってしまい飛び込みは無理!。メニューのすみずみまでアイディアが活かしてある。デザートまで満足させるのは、さすが有名ビストロだ。
Restaurant Le Buisson Ardent
25.Rue
Tel 01.43.54.93.02
Fax 01.46.33.34.77 |
ステラ・マリスで取材を兼ねて食事!
何とPM8時半に訪ねてAM1時20分にお店を出る!
その間約5時間の至極のディナー!
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■第3日目の取材店
★マルシェ・ランジス
パリ郊外の巨大市場。Parisの巨大な胃袋を支える市場。東京で言えば築地と芝浦が一緒になったものか。家畜・ジビエ・ハム加工品・海鮮・チーズ・野菜・トリュフ・などそれぞれ専門店化している。大きすぎてとらえどころがない。
フランスは農業大国というのが良く理解できる。ジャガ芋だけの専門店が数店あり、種類も50種類以上!の品揃え。 |
★La Poularde [食肉店]
1キロ295ffのブレス産・プーレを発見!
コンコルド広場の近くのピラミッド広場からオペラ座方面に向かったPyramides駅付近フランスの鶏は旨いから見せてくれと言ったら、巨大なブレス産の鶏を見せてくれた。
価格は、通常の鶏肉の何と5倍から6倍!もちろん1キロあたりの価格だ。
日本円にして1キロ5000円以上の鶏肉(しかも骨付き丸鳥)とはさすがフランスだ。
La Poularde
9 rue Marche Saint Honore 75001 |
[ランチ]
★Restaurant La Pince a Sucve (ラ・パンス・ア・スークル)
陽気なオーナーはパリの2つ星のマネージャーなどを経て独立、閑静な住宅街の中に出店する。ワインも直接製造者の顔を見ないと仕入れないという徹底ぶり。いずれもリーズナブルな提供でお客をつかむ。ランチ時などいつも満席状態!。
毎日メニューが代わり3種類の中から前菜・メイン・デザートがチョイス出来る。毎日でも訪ねたいお店!。
ワインも付いて充実のランチが日本円で、約1500円!
味・ボリューム・お値段の三拍子そろったお薦めビストロ。
訪問時にグルメミートWORLDを見た!と言ってくれれば、何かサービスしてくれるかも知れない!!?
Restaurant La Pince
a Sucve オーナーJEAN-MICHEL BourGoin
57,rue Corvisart 75013 PARIS
Tel.01.43.31.81.73
Fax.01.43.31.30.51
参考資料
http://allabout.co.jp/family/parislife/closeup/CU20011223W/index.htm
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[ディナー]
★Faugeron 2つ星レストラン
オーナーシェフChef:Henri Faugeronは、ジビエでは特に有名なシェフ。ジビエに関してオープンに熱く語ってくれる。ギャルソン・ソムリエどれをとっても一級品。
マダムの演出した質の高く、極めの細かいサービスは絶品。各国、歴代大統領なども訪れる有名店。
フォアグラ・ジビエの野禽類などの火の入れ方など絶品。
Faugeron シェフ:Henri Faugeron
52,rue de Longchamp,75116 Paris
Tel.01.47.04.24.53
Fax.01.47.55.62.90 |
※シェフが紹介してくれた食肉店(ジビエの豊富さ・ノウハウではパリ有数の食肉店)
Boutique Volaille Gibier
36.rue des Delles Feuilles Poulet
Bresse 75016
Tel:01,47,27,88,31
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