モンパルナス
高級スーバーINNOで仕入れた食材
2002年03月01日
(FRI) 09:49:42
高級スーパーinnoで仕入れた食材と農業展で仕入れた食材をリストアップしてみます。地鶏と鴨モモと砂肝のコンフィ、ブレス産地鶏、ブルゴーニュ【BOURGOGNE】産地鶏2種類、ブルゴーニュ産赤ワイン、ブルーチーズ、スモークサーモン、バターを2種類、仔牛のTボンステーキ、コルク栓のバルサミコ酢、BIOのオリーブオイル、野菜類、生ハム、生サラミ類などを買い出ししました。
中でもバターはクリーミーで、あらためて牛乳からつくるんだな!と再発見します。そのまま食べても凄く美味しいです。バターの種類はざっと見たところ50種類!ぐらいありました。
スモークサーモンも薄味で上品な風味で美味しかったです。売り場にはざっとこれも50種類!ぐらいありました。
チーズは凄い種類です。
数えられないので500種類!ぐらいでしょうか?沢山あることだけは確かです。
オープンケースとは別に、チーズとハムの対面販売での切り売りコーナーがあります。
こちらはオーダーカット出来ます。とても少ない量でも切り分けてくれるところはさすがグルメの国ですね。どちらもケースのボリュームとして20尺ぐらいはありますね。
日本に入ってきている海外の食文化の情報量はいったい何だったんだろうと思いますね。
肉と魚、ワイン、なども圧倒的な量です。正に高級食材の貯蔵庫と言えます。
グルメミートWORLDでは、フランス食材を積極的に皆様に紹介していきます。
フランスかぶれだから?ではありません。笑・・・・。
フランス食材は、日本の食材では絶対に出来ない様々なメリットを持っています。その一つがBioです。(オーガニック)
1985年からフランスの農務省が、積極的に推奨してきた無農薬農法です。今回、フランス農務省の著名な方とお話をする機会がありました。無農薬の手法としては、自然のものを用いた漢方を農薬の代わりに使うことはあるそうです。
昆虫類を集めて死滅させるために、農薬は使うが空気に流れることなくもちろん作物に着くことはない。このようなことで栽培をしていくと、農作物自体が強くなってくると言っています。いわゆる、健康的になってくるのでしょう。当然と言えば当然です。農薬を散布することは作物もいじめることですから、弱ってしまいます。
いま、フランスではこのbio印の食品が数多く出回っています。
価格的に20〜30%高いのですが安心して食べることができ、しかも美味しいことがわかってきて急速に普及しています。
農業大国でこれらの対応が早いことは、ある意味で驚異的ですらあります。
今やこのことに関して将来の対応をしていないフランスの農家は、残れないことすら考えられます。
編集後記その15
まさに、雪印バターが何だったの?と考えさせられてしまいます。
度重なる雪印グループの不祥事があり、乳製品関係の業務用卸業者の一番の悩みはバターだったそうです。業務用のバターはほとんど雪印だったのですね。(私は知らなかったです)その雪印バターなんのその!(当然ですが)のスーパーのバター売り場です。それがまたそのまま食べたくなるほど旨いんです。芳醇な香りとクリーミーな食感です。このバターがないとフレンチのソースは出来ませんし、クロワッサンの香りも出ないのだろうな?と思ってしまいます。
また、BIOは急速に普及をしていました。特にヨーロッパではフランスをはじめ、ドイツ、オーストリアなどBIO(オーガニック農法)が盛んです。世界的に見てもヨーロッパのBIOは一番認定を受けるのが厳しいそうです。日本のオーガニック協会も、ヨーロッパの認定を受けたいとのことですが、まだまだヨーロッパの垣根が高いみたいです。
フランスでは今回ディジョン【DIJON】を回ったときもBIO専門店が出来ています。
それも、レストランでBIO専門店が出来ているのです。食事時ではなかったので入れなかったのですが今度行くときは是非入りたいと思っています。
一般の消費者もBIOの製品は農作物も含めて、価格が高いのは承知の上で購入しています。
このことは安全性はもちろんのこと、味が良いことが理由の一つに上げられると言うことです。これには驚きです。ワインすらBIOの物が出ているのですから・・・。
食肉も今やbiOについて考えてきている。
2002年03月01日
(FRI) 09:51:12
フランス産の食肉に関してもBIOについてクリアする農家がでてきています。
今までのBIOのことを称して、政府が認めた証拠としてABのマークを様々な食材に見つけることが出来ます。ABとは、【AGRICULTURE
BIOLOGIQUE】の略称です。
これを食肉でクリアすることは飼料に置いて完全に100%自国で自給自足が出来ないと話になりません。ブルゴーニュ【BOURGOGNE】地方の高級牛肉シャローレ牛でさえ、ABに関して95%達成できていると生産者代表が言ってました。
このように牛、羊、地鶏類においてもAB対応の食肉の生産が進んでいます。
ある意味ではフランスにおけるBSE問題が、このことを加速させているのです。
展示会場には、マクドナルドを襲撃した「ジョゼ・ボヴェ氏」のブースもありました。
しかしいつも会場を移動していて、会場の各場所で歓声が上がっていて、報道陣が回りを取り囲みひとかたまりになって移動していました。こういった人物が支持されるのもフランスの農業に対しての、国民が自信とプライドを持っていることが背景にあることと思います。
健康な食肉を食べることは、生産者の顔がわかることから一歩も二歩も進んで、消費者の支持によって勝手に一人歩きをしているようです。需要によって、食肉が改良されています。これからもますます目が離せません。
編集後記その16
今までの時代は生産者中心の時代だったと言えます。ことのとは食肉業界においても同じことが言えると思います。しかしながら時代は少しずつ変わってきて今や消費者の立場に立った生産、そして流通が当然のこととなっています。しかし、最近では怖いことに将来、生産がどうなるか?と言うところの予想が消費者にきいても生産者に聞いてもわからないということです。
今までは作られた市場だったのが、市場に聞く製品開発に変わってきて、これからは情報操作をしない市場によって要求される製品開発?!とでも言いましょうか?
パンドラの箱(正確な情報)を開けたときにその製品とか商品がどう変わってしまうかわからない時代になってきたと言えると思います。普段からガラス張りの情報で通用する、確実な商品を育てていくのが我々のつとめと言えそうです。
パリ発TGV→食の都ブルゴーニュ【BOURGOGNE】〜ディジョン【DIJON】
2002年03月02日
(SAT) 16:57:45
あと5秒遅かったらリヨン駅発TGVに乗り遅れるところだった!
200メートルぐらい重い荷物をもってダッシュしました。切符は乗る前にカットをしなければならないのですが、とてもそんな時間は有りませんでした。
これをしていないと、故意にチケットをごまかして使っている。と見なされ4倍ぐらいの料金!を取られてしまいます。
幸い車掌さんが最後の客なので見ていてくれましたので、チケットにサインをしてくれて4倍は請求されませんでした。フランスの駅は降りるときに改札がないので、車中で確認をされます。その時にチケットに切り込みがないと4倍請求されてしまうらしいです。お〜怖。
ブルゴーニュ【BOURGOGNE】の食の都ディジョン【DIJON】には、18時半頃、到着しました。薄暗い中、小雨が降っています。寒〜。
夕食にワインバーに行きましたが、ここでコック
オー ヴァンを食べました。雄鶏の赤ワイン煮です。これもブルゴーニュ産赤ワインで煮込みます。(当然か)なんとも贅沢な料理です。食べた感触は、肉・肉!です。柔らかめを想像していたのですが、さすが雄鶏です、肉の食感が残っています。煮込みにも耐えられるのが雄の鶏肉なんですね。ブロイラーでは溶けちゃうのではないでしょうか。
生野菜が食べたい!と言ったら、シェフ特製でジャンポン
ベルシェの付け合わせに生野菜を大盛りにしてくれました。ありがたい。食後にブルゴーニュ【BOURGOGNE】産チーズを3種類食べました。一つはブランデーが合うとのことで葡萄の絞りかすでつくった芳香なブルゴーニュ産ブランデーを頂きました。
編集後記その17
フランスの電車に乗るには改札口がありません。電車に乗る前にチケットをコンポステするのです。これを怠ると数倍罰金として取られてしまいます。間違ってコンポステをしないで乗ってしまったら、それ相応の理由をフランス語か英語で話さなければなりません。
それにしても、フランスの列車の中は静かです。ビジネスマンが多いせいかもしれませんが、隣の人と話すときもひそひそ話です。日本人の我々が団体で乗るときは、注意が必要です。
ジュヴレィ・シャンベルタン【Gevrey-Chambertin!
2002年03月03日
(SUN) 17:49:05
昨日はディジョン【DIJON】郊外のマルサネのワイナリーを2件訪問しました。
中でも【Marc
Brocot】というワイナリーは最上のものでした。延々2時間に渡る取材兼試飲!に笑顔で答えてくれました。基本的にはご夫婦で経営されていて、収穫の時は30人ぐらいのアルバイトで賄うとのこと。
取材の途中、ご主人が帰ってきて葡萄の木の「選定」から帰ってきた。なぜ『選定』をしなければならないかというと、木を小さくして一気に葡萄の実に美味しさを凝縮させるため。今の時期の葡萄の木は日本の盆栽に似ているとのこと。葡萄の収穫の時期には、延々とつみ取りをし腰と足が棒のようになると言ってました。
マダムはマダムでもっぱらこの時期はアルバイトの食事の用意で、てんてこ舞いだそうです。
「たっぷりと美味しいものを食べてもらわないと身体がもちませんものね」とは、マダムの弁。
この時期、何処のワイナリーがで美味しい食にありつけるか!の話題がアルバイト仲間の間でもちきりだそうだ。もちろん、ワインが飲み放題なのは言うまでもありません。
この収穫も2週間ぐらいかけて行われるそうです。この収穫時期も【AOC】で決められています。地方ごとに葡萄をみて今年はいつからときめるとのことです。【Marc
Brocot】では、今までの代表的な赤ワインは、40年前後の葡萄の木で収穫するそうだ。葡萄は4年ぐらいから収穫できるが、10年までは取っては捨てるの繰り返しをする。そしてやっとこ10年経つとワインの収穫にかなう芳醇な葡萄が採れるようになります。
1本のワインをつくるのに使う葡萄はおよそ、1キロです。
【Marc Brocot】の【Fine
de Bourgogne】というワインは最上のものでした。
もう口中がブルゴーニュ【BOURGOGNE】ワインの豊満な香りです。
これで17ユーロ弱とは、ワイナリー巡りは止められません。
ブルゴーニュ【BOURGOGNE】のワインはおよそ10年から15年間寝かせに耐えられます。このワインを10年寝かせたら本当に楽しみなワインです。
【Cremant
de Bourgogne】はスパークリングワインですがシャンパンと同じ2次発酵の製法を使ってつくられています。正にシャンパンそのものです。多くの手間と暇がかかりますので、資金的にも力があるワイナリーじゃないとつくれません。これでなんと7ユーロ弱というのですから驚きの安さです。
取材中に近くだったらいいのにな〜と何度思ったことか!ちょっと車で来られたら最高ですね!国内でしたら2ダース以上は送料サービス(別のワイナリーの話でこちらは聞いていません。)とのこと。ところが、海を越えてはるか日本までもっていくとかなりの送料が掛かります。なんとまあ、海を越えてはるばる来る希少価値は高いものです。
この村は人口が多分1000人前後でしょうか!?
村の中心地のビストロで食事をしました。
アツアツのバンショー【Vin-Chaud】を飲みながら、熱々のキッシュを食べました。
このキッシュが最高です。なんと言っても卵がうまい!そしてベーコンが旨い!何処をとっても旨いわけです。
ロレーヌ地方じゃないのに旨いね!とお世辞を言ったら、「ここだってこんなもの旨いに決まってるさ!手抜きなしさ!」
と言っていました。
バンショー【Vin-Chaud】は寒い時期だけつくる特製の赤ワインのホットです。ブーケガルニとか数種類のスパイスが入っていてその店の味を醸し出しています。
ディジョン【DIJON】の駅のなかのビストロもレベルが高くそして安いです。ワインもPinot
Noir などが置いてあります。ハーフボトルで置いてあるのは相当凝ってます。さすが食の都です。
グルメミートWORLDは本場フランスのビストロを定期的に紹介します!
2002年03月08日
(FRI) 00:14:30
◆フランスに行って、今回はビストロを中心に食事をした。中でも、パンス・ア・スークルは、33席を2人で切り盛りしている。しかも、我々がいったときは満席に近い31席が埋まっていた!。オーナーのジャンミッシェルさんは、急ぐ様子もなく、その代わり手際のよさできびきびとお客をこなしていく。若干(多分)20代だろうシェフは決してホールに出ることなく、厨房の仕事を完璧にこなしていく。
去年、厨房を見せてもらったとき決して広くなくそして一歩踏み出して届く位置に機能的につくられている。ジビエのシーズンと相まってリエーブルのメニューを出していた。6時間かけて煮込まれ、その肉にフォアグラのパティを練り混んでいく。これがランチに出るのだから恐れ入った。このときは前菜に季節のキノコの盛り合わせソテーに、リエーブルの煮込みステーキだった。デザートは忘れたけれど、これで日本円にして、1500円程度である。
しかも全品、3種類から4種類の中からチョイスが出来るのだ。そしてそれが日替わりで全品変わっていく!。これだけのメニューを毎日繰り返していく。そして、ほとんど毎日マルシェ・ランジェスに仕入れにいっている。この繰り返しがあるからこそ、この値段、このお値打ち感、そして満足感があるのだ。
彼は、15の時からこの道に入っている。厨房も経験して、パリ市内の2つ星の支配人を経て自分の店を開店した。今年の6月で2年が経とうとしている。彼は、ブルゴーニュ【BOURGOGNE】の出身だがワインはワイナリーに定期的に買い付けに行っている。樽で購入して店で提供している。ランチに付いているワインはその為無印の瓶に入って500ミリリットルで提供される。もちろんランチの値段はワイン付きだから恐れ入る。
おおよそ、ここまでの努力をして繁盛しないわけはないのだろうが、しかしながらパリのビストロはこういったことをしなければ差別化できないのだからレベルの高さが伺い知ることが出来よう。
今回の取材で私が食べたメニューは、前菜にカリフラワーとビーンズのスープ仕立て。取材は、シャロン産の横隔膜のステーキと、ガロニにポテトとオニオンのソテー乗せ。デザートに果物の盛り合わせだ。
注目は、やはり、シャロン産牛肉の横隔膜ステーキだ。歯ごたえはあるが、肉汁が閉じこめられていてそれが何とも美味しい。肉の繊維に垂直にカットするのではなく元々、この部位は繊維が平行に走ってしまうので、その特色を生かして繊維は平行にカットして出している。その為肉汁が太い繊維質と相まって封じ込められやすいのだ。
はじめこの部位のステーキというのが信じられなくて、話をしていたら年輩のお客が自分のおなかを刺して、ここの肉だよ!と教えてくれている。日本のレストランではあまり見かけられない風景だ。お客がちゃんと肉の部位を知っていて、常連で通ってくる。そして満足をして、またくるという寸法だ。恐れ入った。
オーナーのジャン・ミッシェルさんは、日本のレストランのプロモーターの経験もある。
当面の目標は、この手のビストロの他店舗化だ。
33席のビストロをわずかに2人だけでこなすノウハウはこの他店舗化に生かされるのだろう。確かに店で注意深く彼を見ていると、冗談を言っていても、手は休んでいない。だんどりが全ての仕事の中で、客の接待をしながら、明日のだんどりをしているのだろうか?
娘2人の父親である。(ちなみに私と同じ)休憩時間には、幼稚園に娘を迎えに行くことも仕事のうちである。日本から遠く離れた異国の地に、ビストロで活躍している気持ちのいいオーナーを見た。
これからも、グルメミートWORLDで定期的に紹介していくことにする
なんと、二つ星獲得!レ・ミューズ!★★
2002年03月08日
(FRI) 00:15:43
今年のミュシュランは、8件のレストランが新たに星を獲得したようです。その中の1件は昨年、グルメミートWORLDで取材した新鋭・気鋭のシェフのレ・ミューズです。なんと2つ星に昇格したのです。ホテルの地下=窓がないというハンデをものの見事にはねのけて昇格したのです。すごい!
昨年の12月にジビエが美味しいという評判を聞き鴨のソテーと鹿肉のステーキを食べました。どちらも焼き方が絶品でした。レアで頼んだのですが、肉汁が封じ込められていてジューシーだったのを憶えています。
シェフは忙しいランチが終わっても、我々の為に鹿肉のステーキの付け合わせの調理の実演をしてくれました。小麦粉を練ってポットを作り、その中に地鶏のソリレスとフォアグラを合わせたものを入れオーブンで焼きました。
シェフのポリシーで印象的だったことは、自分の家庭で美味しかった料理に、創意工夫をしてオリジナル料理として出していることです。
これからもたくさんの創作料理を出していくことでしょう。ますます目が離せませんね!
ブルゴーニュ【BOURGOGNE】の葡萄畑の村で食べた、キッシュロレーヌ!
2002年03月08日
(FRI) 00:17:19
ブルゴーニュ【BOURGOGNE】地方のディジョン【DIJON】からワイナリーに向かう途中の街道には、葡萄の木がびっしりと植えられています。
街道を境にして、山側が高級ワインができる畑です。山側は日照時間が長く、石灰質の土が多く高級ワイン用の葡萄に理想的な環境です。まるで盆栽が植えてあるようです。今の時期はどの畑も【せんて】の真っ最中です。放っておくと勝手に伸びてしまいますし、栄養を蓄えることが出来ませんので、伸びてきた枝はせっせと切っていくのです。また、どの枝を切り落とすかは、熟年の勘の決めどころです。
葡萄の収穫が終わった10月頃は、収穫せずに残した葡萄と紅葉した葉っぱがとても美しいそうです。
この街道はまるで童話に出てくるようなレストランやホテル兼レストランがあります。
思わず入って見たくなるような気持ちになってしまいます。
バス待ちの間に入った、マルソナ村のビストロは集会場の様でした。
村中のおじいさん達が集まったかのように、昼からワインを飲んでいます。皆さん赤ら顔で、フランス人特有の口論に励んでいます。ワイン作りの第一線を息子に譲った人たちが、毎日夕食までのひとときを、このビストロですごすのです。
このビストロで異様な光景に遭遇しました。
およそ15人ぐらい飲んでしゃべっていましたが、ワインの注文の時になると、みんな、こちらを注目しています。静かになるのです。全員がワインの作り手だから無理もありません。
その後私は、キッシュを頼みましたが、驚きの美味さでした。
上質のベーコンと、地鶏の卵、クリーミーで香り高いバター、生クリーム、そしてやはり薫り高いパイキジの台。
単品でも十分に美味いものばかりを合わせるのですから美味しくないはずがありません。
キッシュは素朴な料理ですから、材料の質・味がストレートに出てしまいます。
パイキジも国産品はマーガリンが多いから必ず輸入品の良質なバターを使ったものを使用することです。
バターにもそれはいえます。フランスのバターの薫り高く、クリーミーな美味しさは国産のバターでは代用ができません。
ベーコンもそうです。国産の通常のベーコンではやはり、香りとコクが出ません。生タイプのしっかりした製法でつくった高級ベーコンです。卵もせめて地養卵のしっかりしたものです。
フランスの地方料理が素朴だけれど、驚くほど美味しいのは一つ一つの素材の持っているレベルの高さに助けられていることが多いのではないでしょうか?食べることにとことんこだわり続けた民族は、食材において様々な料理に対応できる、優れた食材の宝庫を作り上げました。
ビバ・マルシェ!ビバ・オンラインショップ!
2002年03月08日
(FRI) 00:18:57
パリにはおよそ、80のマルシェが立つといいます。
しかしその形態は様々で、1日おきの所もあれば、1週間に2日の所もあります。
パリ市がマルシェの立つ場所を確保をし、骨組みや屋根などを貸し出します。
店主は商品と機材一式をもってくる訳ですが、おおよそ、昼過ぎになると片づいてしまいます。肉屋などは4tの冷蔵トラックを横づけで販売しています。
肉屋は、ハムのスライサーを2台、巨大な冷蔵オーブンケース、陳列ケース、これまた巨大なオーブン(丸鶏をローストながらジャガ芋のコンフィをつくる)など凄い機材です。
そして、デリカ商品など細々としたもの、パテを肉で巻いて網脂できれいに巻いたものとか手の込んだものまで仕込みます。
これらのことをこなしながら実店舗を経営して、ランジス市場まで朝3時起きで仕入れに行くのですから、働きます!ひょっとすると我々より働くかも知れません。
中には店舗を構えずセントラルキッチンなどで仕込んだものをマルシェで販売する業者もいます。
うるさいパリジェンヌの舌を満足させるためには並大抵の努力ではまず、常連がついてくれません。マルシェでの値段はスーバーより多少高めになっています。それにも関わらず、一般のお客様は美味しいから、安全だから、と言う理由で買っていきます。
フランスでは狂牛病(BSE)という、一つの節目をむかえスーパーから専門店にお客様が戻ってきているのです。専門店の経営努力は並大抵のものではありません。良いものを自信を持って売り、それを買ったお客様が値段・品質ともに納得し、喜ぶ・・・そこに商売の原点があり、対面販売の長所があります。
スーパーとマルシェなどの専門店の一番の違いは、コミュニケーションにあると言えるでしょう。料理レベルはかなりなパリジャンでさえ、専門店のアドバイスを求めているのです。去年、クリスマス前の鶏肉事情を肉屋さんで取材した時、買い物を終えた主婦達が、私の取材を興味深く聞きその後に、この肉はどんな風に料理するの?と聞いていました。
パリの日本フード専門店の「十字屋」の社長がこんなことを言ってました。
「日本は配送便が発達しているから、インターネットの販売が伸びているが、他の国は難しいね。」なるほど!と思いました。
日本のマーケットはダイエーに代表されるように、アメリカに右にならえ!と発達してきました。山内氏いわく、「なんでスーパーに対面販売がいるの?非合理だ」と。いままで能率を追求し、価格戦争に打ち勝ってきた巨大量販店も一つの節目を迎えているのではないでしょうか。
100gで10円20円、高い安いはあまり問題ではなく、それより良質なものを安心し納得して買えるところから、調理法を教えてもらい参考にして購入しよう。などと多少なりとも流れがかわるのではないでしょうか?
専門店化に失敗した日本の専門店は、これからインターネットを一つのきっかけにして道が開けてくると思います。それは空間型・対面販売の実現に他なりません。
雪印をはじめとして、さまざまな大手と呼ばれる企業の不正が暴露されています。時勢はいま、専門店化です。
オーガニック!VSおーがにっく
2002年03月14日
(THU) 01:27:11
オーガニックの定義とは何だろう。有機的なもの、害にならないもの生命に直結する、地球にやさしいもの、有機的栽培、有機的飼育ノンホルモン剤、ノン成長剤、ノン遺伝子操作、ノン農薬品などいろいろと考えられる。
一番地球に害をもたらすもの、工業ではなく農業だという。農薬を使っての地下水汚染、海水汚染、魚の体内に蓄積して回り回って人間の身体に入ってくる。地球にも薬物が農薬が浸透する。
肉骨粉を海に流すなど、もってのほかだという。肉骨粉もかなりの薬物が凝縮しているという。
BSEによって、正確な産地明記が求められ、さらに生産者の顔が見える食肉が求められている。俗に言う、「私が作りました。私が飼育しました」である。
そして昨今は、オーガニックである。JAS規格のオーガニックは日本の規格。
であり、各国のオーガニックとは、まだ、別物である。
たとえば先週、フランスに行ってきたがヨーロッパのオーガニックはBIOといい、畜産・食肉においては、オーガニック飼料100%であり、地場の自給率100%をさす。日本がヨーロッパ規格を取ろうとしても、この壁があり困難を極めている。
ご存じの様に、我が国の農業生産自給率は60%前後だ。人間様の食べる分までを入れての数字であるから、家畜が食べる飼料においてどう逆立ちをしても飼料自給率100%を達成するのは困難である。
ヨーロッパのオーガニック管理は厳しく、各国において管理団体が決められている。
比較的多いケースが、政府が認める民間の管理団体がオーガニックを管理しているパターンだ。
それでさえも最低限EUの厳しいオーガニックの基準をクリアした上でさらに、各国の基準がその上にのしかかっている。いわば2重にハードルがあるのが現状だ。
端的に言うと日本のオーガニックレベルが、ヨーロッパ的オーガニックの基準値にクリアする為にはまだまだハードルが高いと言うことだ。
オーガニックにおいては、なんとも、地物、内地もの、国産、近海物を気にする我々日本人には目の上のたんこぶだ。
しかし、時流はいま、着実にこちらに傾いている。日本の生産者の方々の更なる努力を期待するのが得策か。
繊維に平行の旨さ!平行ステーキ。ジュわっとWORLD!
2002年04月11日
(THU) 19:51:20
先月訪ねたパリの名店ビストロ! ラ・パンス・ア・スークルで体験したことです。
ランチに行きました。その時は33席ある席が、我々を入れて31席埋まってました。ところがいつもの調子でオーナーのジャン・ミッシェルさんはひとりで手慣れたもので、お客様の間を滑るようにぬってサービスをこなしていきます。そうです。このビストロは2人で切り盛りしているのです。
ホールと厨房に各1人づつです。知る限りでは決してシェフは厨房から顔を出すことなくホールにジャンミッシェルさんひとりでサービスをしています。もっとも、シェフは厨房の仕事を1人でこなしているわけですから、そっちの方も凄いの一言につきますが・・・。
それに加えて、日替わりメニューで、前菜・主菜・デザートから各3,4品のチョイス!を毎日こなしています。朝は、マルシェ・ランジェスまでほとんど仕入れ・お昼が終わって娘を幼稚園に迎えに行き!夜はまた、日替わりのディナー!です。凄い!。
前置きが長くなりましたが、この日のランチに僕はシャロレー牛のステーキをチョイス!しました。シャロレー牛はおフランスのパリから南東にTGVで1時間ぐらいのところにあるブルゴーニュ【BOURGOGNE】地方で飼育されるフランスを代表する牛です。
このランチが何と日本円で1500円ほどです。このシャロレー牛のステーキがフランスならではと言うか狩猟民族だな〜と思ったのです。
なぜかといいますと、普通ステーキは肉の繊維質に直角の直角(いわば垂直ですか)でカットします。これは、そうすることによって肉の繊維を分断しやすくして、柔らかくするためです。しかしながら、このカット法は肉汁が出やすくなるおそれがあります。この為、肉のカットの断面を強火でソテーして肉汁を封じ込めてから、中心に火を通していくのです。これがセオリー通りのステーキの調理法の筈です。
しかしこの日に食べたステーキは、アウトサイド(ハラミ)のステーキです。繊維が他の部位に比べて荒いのが特徴ですが、肉の旨味があって、この部位のファンは僕を含めて結構います。この日、ラ・パンス・ア・スークルの僕の回りお客様もこれを食べていて、最初???何処の部位かな?と考えていたら、年輩の人が、自分のおなかのところを指してこの場所だよ。と教えてくれました。
この方(ご老人)も、この肉のファンで部位までちゃんと知っているのです。そして、僕はフランスが誇るシャローレ牛のアウトサイドステーキを食べました!。堅い!けど、旨い!美味しい!
なんと表現したらいいでしょうか?、噛みしめれば噛みしめるほど肉汁が出てきて旨味が増します。ちょうど、ミカンの房を食べるようにです。ミカンを半分に切ってしまうと食べてるときに汁が出てしまってジューシーさが半減してしまいますが、このステーキはちゃんと入っています。肉汁が!。
繊維質に直角に直角にではなく、繊維質に平行に平行にステーキ!です。ちょうど、ストローを束ねて置いてある?ようです。
このステーキの美味しい食べ方をお教えしましょう。ナイフを入れるときも直角に入れずに、必ず繊維質に平行に入れてカットして口に運ぶのです。そうすると、口の中で肉汁が、ジュWORLDと!出てきます。旨い。ジュわっとWORLD!でした。一度おためしあれ!
イーチョン国際空港
2002年03月07日
(THU) 11:20:37
ブロードバンド天国・韓国イーチョン国際空港からです。とはいえ、PC環境は余り良くないと言った方がいいのでしょうか?ノートPCでCDが付いていれば3階のフロアーだけ限定でインターネットが使えます。PCカードから差し込むタイプのものです。通常の空港の電話からでは繋がりません。差込口がないのです。
この点では、日本の空港のが便利ですね。韓国は一切ありません。
いまどういう環境で繋いでいるのか?と申しますとビジネスサポートセンターPARADISEというところで繋いでいます。正にパラダイス!です。私の他だれもいません。空港のゴールドディスクのようなものです。10分間3000Wです。日本円で300円です。多少、高いと思いますが、PCが繋がるのはここしかありません。
パリのホテルを朝チェックアウトしてしまい、深夜の飛行機で来てしまうとまるまる2日間連絡が取れなくなってしまいます。今のシーズンのパリは日本の学生でいっぱいです。彼らは、バックパックにユースホステルで元気いっぱい旅行をしています。私もあと20年若ければ彼らの仲間に入れたのでしょうが仕事柄、ミシュラン推薦のレストランで食事をしなければなりませんので、スーツは必須です。
そうそう大ニュースです。レ・ミューズのシェフが2つ星に昇格されました。凄い!ホテルの地下というハンディをものともせずに2つ星獲得です。おめでとうございます。日本からも1週間から見習いをとるそうです。
ご希望の方は連絡をしてみてください。
イーチョン空港 続
2002年03月07日
(THU) 14:56:21
ブロードバンド天国、韓国のイーチョン空港からです。今、搭乗手続きで出発エリアにいます。ここは、インターネットが使い放題!それも無料です。いたるところにあります。世界の玄関口として、いろいろな施設がそろっています。レストランはもちろんのこと(どこも美味い!)シャワーなどの施設もあります。フランスの疲れを癒すのも、たやすいことです。
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